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2分の1成人式は本当に必要か

名古屋大学 内田良氏の以下の寄稿に共感します。

学校は教育の場であり、こういったことをするのは教師の仕事ではないと私は思います。だから無駄な残業も増えるし、常識の弱い大人が育つ気がします。

もしこういったことをやりたいのであれば、義務教育課程に組み込むのではなく、保護者会がやるなり町内会がやるなり、もっと別の機会を設けたほうがいいのでは?

もし義務教育として必要なのであれば、今後どうなりたいか、そのために今から何をしたらいいのかを考える時間にすることが重要だと思います。生まれてからの記憶もまだほとんどない幼い子供の過去を振り返る必要はあるのでしょうか。親のエゴや大人の自己満足でしょう。

貴重な義務教育の時間はもっと有効に使われるべき。基本的なお勉強だけでなく、人権やら政治やら社会情勢やら、道徳や弁論のやり方など、教育者が教えないといけないことは他にたくさんあると私は思います。

卒業アルバムを教師が残業しまくって毎年必死に作ると、何かの記事で読んだこともあります。

子育てには楽しい思い出も重要ですが、役割分担するべきです。

 

感動の学校行事「2分の1成人式」 個別の家庭事情が教育に利用されつづけている(内田良) - 個人 - Yahoo!ニュース

■家庭背景を問わないはずの学校教育で
学校教育とは、子供の家庭背景を問わない場として設計されている。

 

江戸時代は、身分(武士/庶民)によって、受ける教育が異なっていた。その身分制度を廃して、明治時代に今日につながる学校教育制度がつくられた。親が裕福だろうが貧しかろうが、都市に生活していようが地方に生活していようが、子供には生まれ(家庭背景)に関係なく平等に学べる機会が保障されなければならない。

 

子供自身は、家庭背景を選べない。「2分の1成人式」は、学校教育制度が回避しようとしたはずの家庭背景を、再び教育活動のなかに取り込みかねない。だからこそ、式の中身は、慎重に検討されるべきである。

 

成人年齢が18歳に引き下げられたことで、今後は9歳(3年生)で実施されるのか、「10歳の集い」のように名称が変更されて4年生で実施されるのかは不透明ではある。だが、4年生の行事として定着してきたことをふまえると、後者の方向でつづいていくと考えられる。

 

式の中身を再考すれば、「2分の1成人式」は子供に前向きな活力を与える行事となるはずだ。家庭の過去10年を振り返るのではない。子供のこれから先10年を、見つめていこう。