たぬき村きつねブログ🦊

たぬきときつねのブログです

今日の気付き

以下の引用は、私も実感しているところです。

研究テーマが偏って、受託屋さんになっている。目新しいテーマばかり追いかけると、素人の集まりになってしまうのに。

企業ってそんなでもいいのか?やっぱり結局は儲けになびく?特許さえ多く取ればそれで良い?

 

自立してお金を稼ぎたいというのもわかるけど、創立の目的って流行り研究ばかり追いかけて、受託屋さんになることだったのかな。

 

 

世界的特許を持つ会社で働いたことが有りますが、学んだのは、先端技術は理解できる役人が少ないことと、未知の領域では、製品化が容易ではないことでした。アイデアは一人の天才が生むもの、製品は多くの優秀な凡人が作るもののような気がします。

 

日本の伝統的な文化である「郷に入らば郷に従う」や「和をもって尊しとなす」、「長いものには巻かれろ」に戦後持ち込まれたアメリカ式民主主義の内「多数決」だけが民主主義の本分だと見なす考えが合わさって、「多数こそ正義」が定着してしまった。欧米先進国には民主主義と同時に個人主義も十分に行き渡っており、少数意見でも反対されると直ぐに引っ込めてしまう日本の様な事は起きない。逆に少数意見にも耳を傾けるので「変わり者」であっても自分を失うこと無く生きていける。現政権で「多数こそ正義」が益々強調され、多数に支持されていれば何をやっても構わないという風潮すら見られる。

 

COVID-19騒動の最中は、COVID-19に関連した研究は継続して良く、それ以外の研究はストップするように指令がありました。また、政府は新興ウイルス感染症に関する研究に対して研究費を大幅に増額しています。もちろんその事情はわかりますが、ウイルスの素人研究者がこの領域にどんどんと参入してきています。何しろ研究費がとりやすいからでしょうか。しかし研究費の配布先をきちんと見定めないと、本当に無駄遣いになります。そもそも人類の立ち向かわないといけない疾患はCOVID-19だけではありません。この点だけは口を酸っぱくして何度でも言わせてもらいます。

 

 

日本の革新を阻む「変なことしてはいけない」症候群

2020年3月20日 

日本の革新力を弱めている背景には、「突拍子もない挑戦」がしにくい国全体の環境がある。ここには、企業の萎縮から世間の同調圧力、研究現場の体質まで複合的な要因が絡む。イノベーションを阻害する「変なことしてはいけない」症候群を治療する方法はあるのか。

 

 

 

 「ばかげた挑戦」を阻む要因の一つは企業の姿勢にあるという。バブル崩壊以降、研究所の規模を縮小する企業が続出。「所詮は既存の技術の組み合わせにすぎない、革新的でなく夢もないテーマ」ばかり研究するようになった。

 研究内容も短期間で投資回収が見込めるものが多い。「だが目的が決まった研究ではインベンションとイノベーションを生まない。研究者を型にはめてしまうため、とんでもない発想を生み出しにくい」と本庶氏は見る。

 

 本庶氏のオプジーボ研究も、がんを治す狙いから始まったものではない。免疫の研究過程で、外敵に立ち向かうある分子が他の分子の機能にブレーキをかけていることを半ば偶然発見し、それが世紀の発見・発明につながった。

 「莫大な多様性がある生命科学は未知の要素が多く、『ひょうたんから駒』がよく起こり得る。だからこそ、海のものとも山のものとも分からないものへの挑戦が大事なのに、その意欲が国全体で年々失われている」と本庶氏は嘆く。

 実際、日本生産性本部が18年と19年の2度にわたり、上場企業および資本金3億円以上の非上場企業を対象に実施した調査によれば、日本企業が破壊的イノベーションを起こしにくい要因として、「イノベーションのリスクを取ることに消極的な経営」とする回答が67%を占めた。

 

 

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00387/より引用。